「獲れるまでやるから獲れるんです。」――結果が出る前にやめない
前回、X JAPANのYOSHIKIさんの、
「たかが努力じゃないですか。努力すればできるんですよ。じゃあ努力すればいいじゃないですか。」
という言葉について書きました。
私が前田真三賞に2度落選し、もうやめようかと思っていた頃、この言葉にずいぶん背中を押されました。
そして、もう一つ。私の中にずっと残っている言葉があります。
アーティスティックスイミングの井村雅代コーチの言葉です。
ある記者から、
「なぜ井村コーチが指導するとメダルが獲れるのですか?」
と聞かれたとき、
井村コーチは、
「獲れるまでやるから獲れるんです。」と答えたそうです。
「選手にこれだけ辛い思いをさせているからこそ、獲らせるんです。選手にとってメダルがご褒美なんです。」
そして、だからこそ自分自身も、昨日より今日、今日より明日と、少しでも上を目指して毎日挑戦する。
私はこの言葉を聞いたとき、
「なるほどなぁ」
と、ものすごく腑に落ちました。
獲れる前にやめたら、獲れない
言っていることは、ものすごく単純です。
獲れるまでやる。
だから獲れる。
当たり前といえば、当たり前です。
でも、おそらく多くの人ができないのも、ここなのだと思います。
一度失敗する。
二度失敗する。
結果が出ない。
すると、自信がなくなっていって
「自分には向いていないんじゃないか」
「才能がないんじゃないか」
「これ以上やっても無駄なんじゃないか」
と考え始めます。
そして、そこでやめてしまう。
私も前田真三賞に2度落選したときには、かなり気持ちが揺れました。
私は作品には絶対の自信があったので、変な話「どんな理由かわからないけれど審査員は私を選ぶ気がないのではないか」
とも思いました。でも、ここで辞めて喜ぶ人はライバルでしかないわけです。ここでやめて何か生まれるのか?
わたしにとって何が良くなるんだ?やめたら自分が損するしかないわけです(笑)
そこでやめていたら、当然ことながら第20回前田真三賞を受賞することはありませんでした。
写真をやっていると、
「何年やっても上手くならない」
「何度応募しても入選しない」
「何回通っても思うような写真が撮れない」
という話を聞くことがあります。
でも私は
それは失敗なのではなく、まだ発展途上なのではないか
と思っています。
もちろん、何でも続ければ必ず成功するという話ではありません。
現実には、努力しても届かないことは当然あります。
競争の世界ですから、相手もいるし、
運もタイミングもあります。
それでも少なくとも、
「自分には無理だ」
と自分で結論を出してやめてしまえば、そこで可能性としてはゼロとなるだけ・・・
私は前田真三賞に挑戦していた頃、
「あと何回応募したら獲れるだろう」
とは、あまり考えていませんでした。
それよりも、
「どうすれば獲れる作品になるのか」
「こうなりゃ、審査員が根負けするぐらい続けてやる!」「いいものを見せ続けてやる!」「審査員を越えてやる!」ばかりを考えていました。
振り返れば、その違いは大きかったように思います。
本気で欲しいものほど、期限を決めない
人は、なかなか結果が出ないと期限を決めたくなります。
「今年ダメだったらやめよう」
「次でダメだったら諦めよう」
もちろん、それが必要なこともあります。
仕事やお金、家庭とのバランスもあります。
何でも際限なく続ければいいとは思いません。
ただ、本当に自分が欲しいものに対してまで、
先に諦める期限を決めてしまう必要があるのだろうか
とも思います。
前田真三賞を獲りたい。
ならば、
「あと一回だけ」
ではなく、
「獲るためには何をすればいいのか」
を考える。
そのほうが、自分の意識は前を向きます。
続ける人が、最後に残る
これはコンテストに限りません。
作品制作でも、
写真展でも、
写真集でも、
当然、仕事でも同じだと思います。よくよく考えれば当たり前のこと
最初はたくさんの人が挑戦します。
ところが、時間が経つにつれて、一人、また一人とやめていく。
なかなか結果が出ない。
思ったように評価されない。
生活が忙しくなる。
他にやりたいことができる。
理由はいくらでもあります。
その中で、それでもやり続けた人が最後まで残ります。
才能の差ももちろんあるでしょう。
技術の差もあります。
でも、
続けている人にしか訪れないチャンス
というものも確実にあると思います。
私自身、2度落選した経験があるからこそ、そう思います。
「獲れるまでやる」の本当の意味
ただし、ここで誤解してはいけないことがあります。
「獲れるまでやる」とは、
同じことを延々と繰り返すことではない
ということです。
同じ作品を出し続ける。
同じ撮り方を続ける。
同じ考え方のまま挑戦する。
それでは、何回やっても結果は変わらないかもしれません。
なぜ獲れなかったのか。
何が足りなかったのか。
どこを変えればいいのか。
そのたびに考え成長し続ける。
そして、次は必ず違う自分で挑戦する。
私は井村雅代コーチの、
「獲れるまでやるから獲れるんです。」
という言葉を、そんな意味で受け取っています。
結果が出るまで、考えることをやめない。
結果が出るまで、挑戦することをやめない。
そして、
撮るために自分自身を変えていく、成長し続ける!
そこまで含めて、「獲れるまでやる」なのではないでしょうか。
前田真三賞を2度落選した私にとって、この言葉もまた、忘れられない言葉の一つです。
次回は、
「ただ続ければいいわけではない」
ということについて、もう少し書いてみたいと思います。
努力を続けても結果が出ないとき、何を変えるべきなのか。
そこにこそ、成長する人と、同じ場所に留まってしまう人との違いがあるように思います。
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